ごあいさつ
一般財団法人大阪地域計画研究所(以降省略してRPI(Regional Planning Institute in Osaka)と呼ばせて頂きます)は、
「都市的機能向上と地域社会づくりについて、科学的調査研究、理論的解明および基礎的な技術開発を行うこと」を目的に、
約40年前の昭和51年に動物学者の宮地傳三郎氏を初代理事長として発足いたしました。
現在のRPIの主たる事業は、社会の環境保全・安全確保、維持・管理・更新等、インフラの長寿命化、
その中でも特に、ブリッジアセットマネジメントを中核としております。
現在わが国は、多くの課題に直面しております。渡邊英一前理事長の言葉を借りますと、
「現在世界では社会の安全・信頼性が科学技術の各段の進歩のお陰で人々は過去と較べて安心できるように思えるが、 一方落とし穴もあり、
ある面では社会の安全性は逆に恐ろしいほどの速度で低下し、人々の懸念が限りなく拡大している」という危惧があります。
例えば「巨大自然災害(地震、台風、津波、豪雨、洪水、土砂崩れ、等による被害)」、「インフラ構造物の経年劣化」、「建設中のケアレスミス」、
「土石流や斜面崩壊による災害」、等による悲劇が間断なく発生しております。このような災害を予防、復旧するには、土木業界全体としての取組が必要ですが、
少子高齢化に伴う人手不足、そして、経験技術者不足による技術力の低下、若手技術者への技術継承の困難さなど解決すべき多くの問題があります。
RPIは規模の面で極めて微力ながら、上述のような悲劇を防止・軽減するための事業を推進し、土木業界の直面する課題の解決に取り組もうとの決意を新たにしております。
これまでの皆さま方の長期にわたるRPIのためのご支援に心より御礼を申し上げるとともに、新生RPIに引き続き今後ともより一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
令和元年7月
一般財団法人 大阪地域計画研究所
理事長 古田 均